稲田八幡宮

 田村由来記によれば、永享3 年(1431)に、古市郡にある誉田八幡宮より勧 請され、稲田八幡宮がまつられるようになった と記されています。この八幡宮は、字宮の町と 呼ばれる所にあり、仲哀天皇、応神天皇、神 功皇后がまつられています。また境内には樹齢 約500年、樹高約35m、幹囲5mもあるイ チョウの古本があり、市の天然記念物に指定 されています。

ある時、イチョウの頭端が折 れ、付近の民家に落ちた時は、危険性を憂慮 して切り倒してはどうかとの声まで出ました。し かし、樹がやって釆たのではなく人間があとから住みついたのだから、むやみに切り倒すより 共存していこうということで枝の一部を切るにと どめ、現在に到っています。戦争や、こうしたト ラブルも幾度も乗り越えて、イチョウの木は今も ただ、静かにたたずんでいます。