平成21年5月12日(火) 快晴
種子島の島間港を14:45発のフェリー太陽で15:50 屋久島・宮之浦港に到着。
今日の泊まりは、宮之浦ではない。南へ車を走らす。
今日は、ゆっくりとして明日、白谷雲水峡へ。
ホテルは、結構高台で部屋からの眺めも良い。
ホテルの周りをちょっと散策。
右の写真は、モッチョム岳。
屋久島は、直径は30Kmもないが、2000m近い山々があるため亜熱帯(平均気温は、20℃)から亜寒帯(平均気温は、5℃)に及ぶ多様な植物分布が確認されている。
明けて5月13日(水) 快晴
昨夜遅く、結構激しい降りでした。
旅に出て夜中とはいえ初めての雨でした。
今日は、白谷雲水峡です。
ガイドさんが、8時半に来てくれるので早めの朝食、山支度を整えフロントへ。
「山支度」はしていますが、久しぶりの運動・・・大丈夫かな?
8時30分出発。とはいっても白谷雲水峡の入り口までは島を半周しなければなりません。
1時間ぐらいかかります。
白谷雲水峡は、標高約800m~1300mの白谷川流域に広がる自然林。
入口で準備体操。
「飛流おとしの滝」からスタート。
自然という作家の作品にはいつも驚かされますが、この森もいろんな「ワクワク」が楽しみです。
願い事を思いながらくぐると、願いが叶う・・田中さんの言(ガイドさん)
田中さんは、くぐらず別のルートを登ってくる。
「何でくぐらないの?」・・・「1回しか願いは叶わないから」・・・「へぇ~」
左から「苔生す木々」 「豊かな流れ」 「くぐり杉をくぐる家内と私」(田中さん撮影)
縦の写真が多くなりますが。
屋久杉は日照を得るために 上部の枝を何本も立ち上げるらしい。
「この森は、若い」って田中さんが言ってたけど、ほんと。
もっと、うっそうとした森のイメージでしたが、 木漏れ日がすごい。
左から「ゆっくりと世代交代」 「木漏れ日が美しい」 右は「くぐり杉」
辻峠で小休止。「太鼓岩」に向かいます。
急勾配なので、田中さんはちょっと心配そう。
「太鼓岩の前に お昼 にします?」
「いや、食べるとダレルから、先に行こう」と私たち。
見晴らしがとってもいいと聞いているので、さぁ、行きますか。
太鼓岩到着の達成感に浸って・・・足もとの「太鼓岩」 花崗岩の大きな岩を撮っていませんでした。「ひと月に35日雨が降る」っていう屋久島で、この景色は幸運だ。
「なぜ太鼓岩か知ってます?」と、田中さん。
岩のある部分叩くと太鼓のように鳴る。空洞があるんですね。
私も「音」を聴いて・・・納得。
「もののけ姫の森」とは、このあたり一帯の森を云うらしい。
映画「もののけ姫」のモデルになったすべてが苔生した神秘的な森。
ししがみさま・・・ここで、本当にシカが出てきました。ヤクシカです。
田中さん曰く、「ガイドをしていて、ここで鹿に会ったのは初めて」 ラッキー。
ヤクシカを撮影して「よかったね」と3人で談笑していると、後ろから
「大阪の・・・・・」という女性の声。仕事関係の知り合いです。世間の狭さにびっくり。
屋久島のコケの種類は、600以上と聞きました。
この苔の名前は、知りませんが、前夜の雨で水分を補給でき、気持よさそうです。
屋久島は「月のうち 35日は雨」というぐらい「雨」の多いところです。
でも、私たちが白谷雲水峡に行く前は雨が少なく、「コケ」も元気がなかったそうです。
前夜の雨で「元気」になってよかったね。
「憩いの大岩」を下る 田中さんと家内
今回ガイドをお願いした田中さんは、日本だけでなく自然の中を旅し、屋久島を生活の地に選び移住した方です。ガイドをしながら家族で無農薬の野菜を育て、「宿」を始める「夢」を語る・・・明るい好青年です。
次男と同い年ですから、正に息子って感じです。
山支度の持参品指示の中に「空のペットボトル」がありました。
屋久島のおいしい水を道中で調達するためです。ほんと、おいしい水でした。
太鼓岩を後にし、辻峠のところで昼食を摂りました。
右の下の写真ですが、昼食後の紅茶をセットしてくれる田中さんです。
美味しい水であったかい紅茶、思わぬプレゼントを頂きました。
田中さんのホームページ アルペイ(予約もここからOK)
明けて最終日 平成21年5月14日(木) 快晴
5月7日に出発し、8日間、快晴の毎日でした。
ぶらり旅に出て、あまり雨にあわない二人ですが、雨の多い土地に来て、ふらずでよかった。
滝を幾つか巡り、道端に猿や鹿がいるという西部林道を通って空路・帰阪の予定です。
「大川の滝」と書いて、「おおこのたき」と読みます。(右)
屋久島では 川・河のことを 「こう ごう こ ご」と呼ぶ場合が多いです。
このページの下に紹介しますが「横河渓谷」(よっご)です。
千尋の滝(せんぴろのたき)(下左)
島の南東、鯛之川のこの滝は落差は60メートル。手前の花崗岩盤もよく見れば、不思議な景色です。
左から「千尋の滝」 「西部林道への道中」
屋久島が世界遺産に登録された時の評価基準は、亜熱帯ジャングルの海岸線から、照葉樹林、屋久杉林、ヤクザサ帯等、植物の垂直分布が残されている点と聞きました。
そして屋久島で海岸線から山頂まで連続して自然が残されているのは、この西部林道一帯のみ。マップでオレンジのところが、世界遺産です。(10.7ha 屋久島の 21%)
私もここに来るまでは、屋久島全体が世界遺産と思っていましたが。
左から「ヤクシカ」 「車のそばにバンビも」 「この海岸線から垂直に」
1897年(明治30年)に建てられた屋久島灯台
島の西端、東シナ海に張りだした永田岬の先端にあり、すぐ後ろは、花崗岩の断崖です。
すぐ上の写真のように、海岸線からすぐ山という感じで急斜面が続いています。
いままで開発が入らず、猿や鹿が住み、人間の住まいには適さなかったゆえ、西部林道一帯の自然が残ったと実感しました。
西部林道を抜け、永田に入りました。
長男から「昼食ならここ」って聞いてましたが、ないです。
「まぁ、いいか」「自然を満喫しよう」って事で、ネイチャーパイロットの田中さんから聞いていた「横河渓谷」に向かいます。
「向う」といっても「永田に入ったら、右(山手)へ」と聞いていたのですぐだと思います。
ところが案内表示板はない。やっと人を見つけて聞くと、車で5分ぐらいです。
畑の中を走って、駐車場へ。トイレもあり整備はされていますが、人はいません。
木立の中を5分ほど歩くと、美しい沢へ出ました。
透明度抜群の「美しい水」に感激。
左から「永田いなか浜」 「渓谷へ」 「横河渓谷」
益救神社(やくじんじゃ)にお参り。
宮之浦にあり、宮之浦岳(1935m)・永田岳(1890m)・栗生岳(1836m)の
三嶽信仰により島内各村に益救神社が存在したが、現在は2社のみ。
「益救」は、現在では「ヤク」と読むが、 以前は「マスクヒ」「スクヒ」とも読んだ。
家族的な屋久島空港からボンバルディアで鹿児島、そして伊丹まで
数時間で自宅に着きます。
左から「益救神社」 「屋久島空港」 「帰阪の夕陽」
久しぶりの「撮影行」&「観光ぶらり旅」
「還暦」「結婚35年」ってことで出かけました。
還暦を感じたのは、旅の間ではなく、帰宅してから。疲れ等はなかったのですが、「ぶらり旅」をアップするのに1ヶ月近くもかかったこと。
今までの自分からは、考えられない時間のかかりようです。
そんなことを思いながら「歳を重ねていくんだろうな」
今回の「ぶらり旅」は、4編になりました。
2009/6/8 0:00 記